筆者は株主優待には消極派です。
その理由は以下の記事の通り複数ありますが、主な理由として株主優待銘柄は「株主優待+配当利回り」で計算される実質的な利回りが低いものが多いからです。

そんな筆者ですが、その中でも株主優待銘柄として「これはアリだな」と思う銘柄の条件がいくつかあります。
今回はそんな銘柄の一部をご紹介しようと思います。
「株主優待利回り+配当利回り」が高い銘柄
高金利の銀行ならSBI新生銀行

[4765]SBIグローバルアセットマネジメント
配当利回り:3.13%
優待内容:XRP(暗号資産)2,500~12,000円相当+株主新聞1年間無料クーポン(52,800円相当)
SBI系の資産運用会社です。
同社の魅力は配当+優待の利回りが高いことと、暗号資産という用途の幅が広いものを優待でくれるところにあります。
2025年3月期の場合、100株保有の配当金は2,150円。
これにXRPの優待2,500円分を加えると4,650円となり、合計の利回りは6.75%まで跳ね上がります。
さらに100株保有でも株主新聞クーポンは貰えるので、これも加えると合計利回りは83.5%と驚異の数字になります。
ちなみに500株を3年保有した場合、配当金10,750円+XRP12,000円だけで考えると6.61%とやはり高い利回りです。
株主新聞が不要な方でも高い現金同等物の配当を得られるのでお勧めです。
[6045]レントラックス
配当利回り:1.97%
優待内容:デジタルギフト(ギフトカードや図書カード等と交換)5,000円分
レントラックスはインターネット広告を手掛ける企業です。
ブロガーには馴染みの深い企業ではないでしょうか。
この企業の優待は100株約12万円で5,000円のギフトカードと配当金が貰えるところにあります。
豊富な種類のギフトカードと交換できるため優待品の用途が広いのがメリットです。
2025年3月期で100株保有の場合、配当金2,300円+デジタルギフト5,000円分で実質利回りは約6.1%になります。
このくらいの利回りならば高配当株でも少し厳しいくらいの数値なので、株主優待の価値はあると思います。
[7313]テイ・エステック
配当利回り:4.76%
優待内容:QUOカードもしくは株主優待ポイント(ギフトと交換)3,000~18,000ポイント
自動車メーカーであるホンダ系の座席製造メーカーです。
この企業の推しは連続増配株かつ利回りが高いことと、カタログ系にしては高い金額である最大18,000円分のギフトを貰えることです。
ギフトはポイントの範囲ならば複数選択可能です。
2025年3月期に同社株を1,000株、3年以上保有していた場合、配当金は83,000円でギフトポイントが18,000円分の合計101,000円分がもらえます。
株価を1,750円とした場合、実質利回りは5.77%です。
ただしこの銘柄は11年連続増配株であり、今後も増配が続く可能性が高いことから年を経るごとに利回りは高くなっていきます。
連続増配高配当株に最高18,000円相当の食材ギフトが付いてくると考えると、お得な銘柄だと思えます。
その他
その他おすすめ銘柄は下の記事をご覧いただければと思います。



株主優待でしか手に入らないものをくれる銘柄
[2653]イオン九州
優待内容:イオン優待券 + イオンラウンジ会員証
小売業最大手級であるイオンの九州地区銘柄です。
100株保有でイオン系店舗で使用できる優待券(金券)を年間で10,000円相当と、一部イオン店舗に設置してあるイオンラウンジを使用できる会員証がもらえます。
イオンラウンジを使えるのは株主ほか限られた人間だけなので、特別感があります。
ただし、イオン九州の場合は九州の店舗のラウンジしか使えません。
イオン系の企業は複数上場しているので、ご自身がお住まいの地域に合った会員証をくれる企業([7512]イオン北海道・[8267]イオン)の株式を保有しておく必要があることはご注意ください。
[7867]タカラトミー
優待内容:「タカラトミーモール」 優待割引販売 + 株主優待限定トミカ・リカちゃん人形
言わずもがな、玩具大手の銘柄です。
この銘柄は小さなお子様、特に男の子をお持ちの方にはおすすめの優待内容です。
100株でもおもちゃのネット販売が3年以上保有で最大40%割引になることに加え、非売品のトミカが2台もらえます。
ただ非売品のリカちゃん人形は1,000株保有が条件なので敷居が高いかもしれません。
非売品トミカが不要ならヤフオクに出すという手もあります。
[9201]日本航空
優待内容:国内線半額割引券 + ツアー割引券 + (隠れ優待)株主限定イベント招待(エアバスA350-1000ご見学会など)
日本2位の空運業者、いわゆるJALです。
優待内容は飛行機の乗車割引券などですが、隠れ優待として株主様限定イベントへのご招待があります。
飛行機がお好きな方には嬉しいイベントです。
同様のものは[9020]東日本旅客鉄道(JR東日本)などの一部鉄道会社も行っているので鉄道好きにはそちらの方がおすすめです。
その他
その他株主限定優待は下の記事をご覧いただければと思います。



1株で株主優待が貰える銘柄
[2337]いちご
優待内容:Jリーグ観戦チケット
不動産流動化関係の企業です。
1株わずか400円程度でJリーグの観戦チケットを貰うことができます。
ただし観戦チケットは抽選になることはご注意ください。
とはいえわずか400円でJリーグの試合が観戦できるのは、サッカーファンにはたまらない株主優待でしょう。
[3405]クラレ
優待内容:(1株)オリジナルカレンダー、(1,000株以上)カタログギフト3,000 or 10,000円分
化学繊維メーカー、クラレの1株優待です。
希望すれば毎年壁掛けカレンダーを無料で貰えます。
クラレの株価は2025年3月現在で1株2,000円程度。
カレンダーは1,000円くらいなので、2年間クラレの株を保有してカレンダーを貰えば元が取れる計算です。
カレンダーの配布希望書および本体はご自宅に届くので、毎年書店にカレンダーを買いに行く手間が省けます。
持っていると便利な銘柄と言えるでしょう。
[8058]三菱商事
優待内容:(隠れ優待)(1株)静嘉堂文庫美術館無料招待券、東洋文庫ミュージアム無料招待券、(100株以上)卓上カレンダー
三菱商事は三菱系の総合商社最大手企業です。
ここの優待は隠れ優待になるため株主優待で検索しても出てきません。
同企業の株式を1株でも持っていると、年に2回、静嘉堂文庫や東洋文庫ミュージアムの無料招待券を貰えます。
同社の株価は変動が大きいですが大体2,700円くらい。
美術館は入場料が一般で1人1,500円程度はかかります。
無料招待券は2枚付いてくるため、これだけで元が取れます。
美術館は毎年4~6回程度の企画展を行っているため、美術館や博物館めぐりが好きな方やデートに使いたい方にはおすすめの1株優待となっています。
その他
その他1株優待および隠れ優待は下の記事をご覧ください。






まとめ
最初に述べたように、筆者は高配当株で現金を貰う方が用途の自由度が高いため、一般的に配当利回りが低い株主優待銘柄には消極的です。
しかし今回ご紹介したほかにも、一部の銘柄に関してはお得なものが数多くあり、筆者もそのような銘柄は保有しています。
もしよろしければそれぞれの項目に貼ってあるリンクを通じて、他の株主優待も見てみてください。
また株主優待を貰ってみたいという方でまだ証券口座を開設していない方は、下の記事で大手証券会社を比較していますのでそちらをご参照の上、自分に合った証券会社で口座を開設いただければと思います。
ただし、松井証券とGMOクリック証券は1株買いに対応していないのでご注意ください。



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