車のcmでアメリカに青を灯せ TOYO TIREの安定高配当株診断

・三菱商事関連会社で国内4位の自動車タイヤメーカー

・配当は10年以上減配なく安定

・利回りは4%後半と比較的高め

目次

〇会社概要と配当基準日

TOYO TIREは自動車用タイヤ・自動車部品メーカーで、タイヤ業界では4位に位置します。

同社の筆頭株主は三菱商事で、三菱商事の関連会社となっていますが三菱財閥系の企業ではありません。

企業規模では業界首位のブリヂストンや住友ゴム工業に劣りますが、それ故の小回りの利いた機動力を生かして事業の育成を図っている企業です。

中でもタイヤブランドのNITTOは車好きに刺さるタイヤというニッチ分野で存在感を示しています。

同社は1945年に東洋ゴム工業として設立され、1955年には東証上場を果たしました。

1966年には他社に先駆けて米国での販売会社を設立しており、以降多くの国に進出しています。

また1975年には三菱商事と欧州タイヤ販売の合弁会社を設立しています。

そしてその三菱商事とは2018年に資本業務提携を行い、以降三菱商事は大株主となっております。



配当は安定しており、10年以上減配がありません。

EPS(一株当たり純利益)は2016年度まで不安定でしたが、2017年度以降は安定しつつあり、配当金もEPSの範囲内に収まっています。

また利回りに関しても4%中盤から後半の数値を出しており、高配当株として十分期待できる水準となっています。


配当基準日:12月末

〇直近株価と配当額と利回り

 

 株価:2,530円

 配当額:125円

 利回り:4.94%

利回りは4%後半で5%にも届こうかという水準です。

ただこの利回りは2024年8月に日経平均株価が大きく下落した後のもので、それ以前の水準にまだ完全に戻っていないからこそ出せている水準でもあります。


〇配当方針


業績と連動した安定的な利益還元の追求を基本方針とし、配当性向30%以上を目安としています。

〇過去10年配当とEPS(一株当たり純利益)



2016年までは利益が安定せず、赤字の年もありましたが減配をすることなく配当を続けています。21年からはは中期計画の影響もあってか配当金が上がりつつあります。それを支える利益もきちんと出ているのは頼もしいところです。

〇時価総額と自己資本比率

 

 時価総額:3,322億円

 自己資本比率:61.2%

時価総額は3千億円規模で小さい会社ではありません。

自己資本比率は年々増えており、現在では60%を超える水準まで上がりました。

 

〇過去10年間のチャート


引用:国内株式|SBI証券


株価はギザギザと安定しません。

直近では1,500円から上昇を続けて一時は倍近くまで株価が上がりましたが、また下がってしまいました。



〇総括

TOYO TIREは国内4位のタイヤメーカーで、三菱商事の関連会社です。

規模は他のタイヤメーカーと比較すると小さいですが、デザインの良さや頑丈性が買われてアメリカ市場に強いことが要因で、利益率ではタイヤメーカーでトップクラスです。

中期計画では北米販売シェア5位を目指してデジタル基盤整備やデータドリブン経営、商品価値の向上などを掲げています。


配当に関しては安定しており、10年以上減配がありません。

利益の少ない年や赤字の年も過去にはありましたが、減配をしませんでした。

また2021年からは利益の向上に合わせて配当額も増やしており、配当性向30%の目安や高い自己資本比率を考えるとまだ配当に余裕があるため、今後も安定した配当が期待できるものと思われます。

利回りについても、当然時期にもよりますが4.5%以上の数値を出しており、高配当株と言える水準となっています。

業界での順位は4番手ですが、ニッチな分野への進出などで生き残りを図っており、その分野で地位を築くことができているかと思います。

安定高配当株と言える銘柄と判断します。

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