〇3行で銘柄解説
・三菱UFJリースと日立キャピタルが合併した国内2位のリース会社
・連続増配年数記録国内3位の増配株
・利回りは4%前後で悪くなく、将来に期待が持てる銘柄
〇会社概要と配当基準日
三菱HCキャピタルは、三菱UFJリースと日立キャピタルが2021年に合併してできた国内2位クラスの大手リース会社です。
現在24年連続増配中で、これは国内企業の連続増配ランキングで3位の数字です。利回りも長期連続増配株の中では高めです。
株主に三菱商事、三菱UFJフィナンシャル・グループ、日立製作所と、業種の違う大手三社が入っており、顧客基盤や事業基盤が厚いことが強みの一つになっています。また最近では環境分野への投資にも力を入れています。
配当基準日:3月末
〇配当方針
2025年度までは配当性向40%以上としています。2021年から大体配当性向40%程度で安定しています。それでも増配を続けているのですから、企業として利益を出し続けていることが伺えます。
〇時価総額と自己資本比率
時価総額:1兆4,302億円
自己資本比率:14.7%
時価総額はリース業界トップのオリックスに次いで2位です。自己資本比率は金融業なので低めになりますが、金融業内では問題のある水準ではありません。
〇過去10年間の配当とEPS(一株当たり純利益)含む平均等基本情報



最近の株高で利回りが3%代まで下がっています。配当の増配額は少しずつですが着実に上げていますね。標準偏差よりも平均増配額の方が高く、ある程度安定した額の増配が期待できそうです。
〇比較込20年シミュレーション
投資額を1百万円として、平均増配額から予想した今後20年の配当金累計を、利回り6%と5%の場合と比較した結果が下の表となります。



現在の株価でも20年後には6%銘柄の配当合計額を抜いています。利回り3%台は少々不安でしたが、長期的に見れば十分儲かる銘柄であると思われます。
〇6%配当と同額を達成する株価シミュレーション



株価が1,140円になると6%安定高配当株と同等の20年累計配当金額となります。今後この水準まで株価が上昇する可能性は大いにあり得ると思っております。
〇過去10年間のチャート



SBI証券より引用
長年大体500~700円辺りをキープしていましたが、2023年から株価が上昇してついに1,000円台まで上昇しました。できれば600円台で買いたいですが、しばらくは難しそうです。
〇総括
三菱HCキャピタルは三菱UFJリースと日立キャピタルが合併して設立された、リース業界2位の企業です。同社は合併前から計算して連続増配日本3位の企業で、24年連続増配中です。このことは会社の個人投資家説明会資料にも載っていることから企業側も意識しているものと思われ、今後も連続増配記録にこだわっていくと思います。また外部信用格付けのランクも業界トップクラスに高く、安定した経営が期待できます。
配当について2024年現時点では株価が高めですが、それでも20年の長期で見た場合、6%連続増配株を上回る配当累計額が期待できます。毎年EPS(一株当たり純利益)の範囲内で配当しているため、今後も安定した配当が続く可能性は高いと思われます。できれば過去と同じ程度の600円台の水準で購入したいですが、現時点でも6%安定配当株以上の累計配当金が期待できるため、連続増配株として十分有望な銘柄だと言えるでしょう。


