インドネシアでもダム造り、リニアにも進出 安藤・間の安定高配当株診断

・ダム建設に強い準大手ゼネコン

・業績安定かつ10年以上減配なしで日経高配当指数にも採択されている銘柄

・利回りは5%前後と高め。業績悪化時の対応が懸念材料

目次

〇会社概要と配当基準日


安藤・間は旧間組が旧安藤建設を吸収合併して誕生した準大手建設会社です。

土木事業の技術に強みを持っており、賞を獲得したこともあります。

ダムの施工件数は業界第2位を誇ります。

また日本だけでなく海外18か国に拠点を持っているなど、海外へも進出している建設会社です。

また建設以外にも、エネルギー関連事業や不動産事業などの分野開拓も行っております。

過去には日本初の潜函工事である鴨緑江橋の竣工や、黒部ダムなどの建設を手掛け、最近ではリニア中央新幹線の品川駅の施工にも取り組んでいます。



配当金は安定しており、10年以上減配はありません。

また毎年安定した利益を上げており、配当も利益の範囲内で行っております。

また利回りも高めの場合が多く、4~5%台を狙うことが可能です。

そのため日経累進高配当株指数にも選定されています。

配当方針は総還元性向70%以上を目指すとされており、配当性向自体には触れていません。

直近2024年3月期の配当性向は68%ですが、それ以前のここ4年は35~40%程度と配当を無理していません。

赤字や減益になった際にどのような方針を取るかが不透明ですが、利益含め過去の実績を見る限りでは安定高配当株と言ってよいでしょう。


配当基準日:3月末

〇直近株価と配当額と利回り

 

 株価:1,205円

 配当額:60円

 利回り:4.97%

株価は過去10年で最高値付近なのですが、それでも5%近い利回りを確保できています。


〇配当方針


総還元性向70%以上を目指すとしています。配当性向についての方針はありません。

〇過去10年配当とEPS(一株当たり純利益)



EPS(一株当たり純利益)は割と安定しています。

2024年3月期は前年と利益水準が大きく変わっていないにもかかわらず、配当性向を40%台から70%近くまで引き上げました。

〇時価総額と自己資本比率

 

 時価総額:2,181億円

 自己資本比率:46%

時価総額は準大手ゼネコンとして妥当な規模かと思います。自己資本比率も安心できる水準です。

 

〇過去10年間のチャート


SBI証券より引用


2023年途中から株価が大きく上昇し、その後も高値圏で推移しています。

過去に大きく株価が上昇した時はその後すぐに下げていますが、今回は1,200円前後をうろちょろしているところを見ると、しばらくこの水準が続きそうです。



〇総括

安藤・間は土木技術に強みを持つ準大手ゼネコンです。

特にダムの建設に関しては業界2位の施工数を誇り、難工事の黒部ダムや津軽ダムの施工実績があります。

同社は国内土木・建築だけでなく海外にも進出しており、また今後の方針としてエネルギー事業や不動産事業、インフラ運営事業などの建設外事業で経常利益の25%を占めるように成長させていく方針を打ち出しています。


配当は10年以上減配がなく、また利益も毎年安定して出しており、配当は利益の範囲内で行っております。

利回りも現在の株価高値圏でも5%近くの利回りを期待できる高配当銘柄となっております。

ただ配当方針では総還元性向を70%以上としているだけで配当方針には触れていないことと、ここ10年間赤字や大幅な減益が無かったことから、仮に赤字や減益になった場合に減配をするのかが注目されます。

個人的な見解では、同社は10年以上安定して利益を上げ続けて配当をしている実績があることと、自己資本比率も40%を超えていて余裕があることから、赤字や大幅な減益になる可能性は決して高くなく、また仮にそうなったとしても短期的な業績悪化の場合は減配をしないのではと考えております。

そのような背景も含めて安藤・間は安定高配当株と言ってよいかと判断します。

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