なぜ投資が怖いのか? 投資が怖いと思う3つの理由


投資初心者…というか入門者の中には、投資は資金が減るギャンブル性の高い怖いものという印象を持っている方も多いのではないでしょうか。

私の場合も投資について学ぶ前は、株式投資はギャンブルだという印象を持っていました。しかし投資について学ぶにつれて、自己認識を改めることになりました。

今回は「投資は資金が減る怖いもの!現金で手元に持っている方が安全!」という認識について、投資を怖いと思う理由ともいえる勘違いも含めて色々と考えていきたいと思います。



目次

勘違い1 投資はギャンブル性の高いもの


投資というと、毎日常に複数のモニターを睨みながら忙しくパソコンをいじって株の売買を繰り返しているイメージをお持ちの方も多いと思います。


たしかに金融機関に勤めるトレーダーの方はそのような業務を毎日しています。しかし我々個人投資家でそれをやっているのは、投資で生活費を稼ごうとしている人や、投資自体を楽しんでいる人に限られます。


そもそもこれらの取引は「投資」でない場合が多いです。これらは「投資」ではなく「投機」です。では何が違うのでしょうか。



「投資」→慎重な分析に基づき元本の安全性を確保しながら、適正な収益を得るような行為

「投機」→市場に対するギャンブル的な要素が強く含まれる行為。信用取引やFXも含む

ベンジャミン・グレアム「賢明な投資家」より引用



つまり、毎日モニターとにらめっこしながら売買を繰り返している人は、投資をしているというより投機をしているのです。そして投機の場合は上手くやらないとギャンブル性が高くなります。


詳しくは説明しませんが、投機、つまり短期で売買を繰り返すトレードをして儲けるためには、ファンダメンタルズという企業や経済の流れを読む力やテクニカルという株式チャートを読む力、売買をするルールやそれを確実に行うメンタルなど、一朝一夕では身につかない能力が必要になります。それを伴わない「えいやっ」で資金を投入する投資は投機の中でもギャンブル性の高いものとなります。


一方投資の場合は、企業を分析して長期保有をし、企業や経済の成長とともに株価が上がるのを待つものです。こちらは個別株投資をする場合はある程度の知識が必要になりますが、投資信託の場合はもっと簡単な知識(知識というか考え?)で済むことになります。きちんとした知識や考えを持っていれば、下手な投機のようにギャンブルをするようなものではなくなります。




勘違い2 投資は資金が減るもの

これについては100%否定することはできないです。株価や投資信託の値段は様々な要因で日々上下するものですので、タイミングによっては投資した金額よりも売却時の金額の方が減っている可能性もあります。ただし、金融の世界ではそれを防ぐための知識も研究済なのです。


投資をする上で損をしないためには、



  1. 分散投資をすること
  2. 長期で保有をすること
  3. 手数料を安く抑えること



これらがポイントになります。

「1.分散投資をすること」は、銘柄数の意味合いと時間分散の意味合いがあります。


銘柄数の分散というのは、1つの銘柄に手持ちの資金全額を投入するのではなく、複数の銘柄に少額ずつ投資をするというものです。1つの銘柄に資金を全投入した場合、その銘柄の株価が下がったら純粋に下がった金額だけ損をします。しかし複数の銘柄に投資をした場合、仮にそのうちの1銘柄が下がったとしても、他の銘柄が上がっていればそれで損失をカバーできます。また1銘柄ごとに投資している金額が少ないため、その分損失を減らすことができます(その分上がった時も上がり幅が小さくなりますが…)。


ちなみに投資信託は分散投資の典型です。例えば日経平均225インデックスファンドに投資をするということは、日経平均株価を構成している225銘柄に分散投資をすることになります。同じく投資信託の全世界株式インデックスファンドに投資をすると、日本だけでなく米国や中国等、全世界の株式に分散投資をすることができます。



時間分散というのは、いわゆる「ドルコスト平均法」というものです。これは、毎月5万円などの一定額で株を買い続けるというものです。例えば120万円の資金をA社株に投資する際、一気に120万円全額を買い付けるのではなく、1か月に10万円ずつ、1年かけて買い続けます。


これにより何が変わるかというと、株価が平均化するということです。120万円を一気に買った場合、その買ったタイミングがA社株の高値だったら株価が下がったときに損を出しやすくなります。しかし毎月定額を買い付ける場合、A社株が高いときも安いときも一定額を買い付けるため、今回の例の場合は株価が年間の平均額にならされます。そのため株価が下がっても、高値で一気に買い付けた場合よりは損が出にくくなります。




「2.長期で保有をすること」というのは、1年2年の話ではなく、10年20年の単位で株式や投資信託を保有することを指しています。あくまで一つの説ですが、ジェレミー・シーゲルの「株式投資第4版 長期投資で成功するための完全ガイド」という書籍によると、株式17年以上保有すれば、実質的に損失が発生する確率は無くなるということです。


また投資信託を購入する場合、米国株S&P500インデックスファンドに投資をするということは今後米国経済が成長し、株価が上がることに期待することになりますし、全世界株式インデックスファンドに投資をすることは世界経済が今後成長を続けることに賭ける意味があります。下記チャートは米国の30年分の株価を示したチャートになります。


引用:日本株と米国株~過去30年の株価の推移は~ | auカブコム証券 | ネット証券(国内株・米国株・信用取引・FX・投資信託・NISA・先物オプション)


御覧の通り、米国株の株価(NYダウ)は時期によっては下降していますが最終的には上昇で終わっています。

但し、短期的な売買を行う場合は損をする可能性が高くなります。株価は様々な条件により上下しますので、例えば2009年のリーマンショックの時のように大きく下落する箇所もあるわけです(それでも1991年よりは高い株価にありますが)。損をしたくなければちょっと下がったからといって売却するのではなく、10年単位の長い目で見て保有する必要があります。逆に言えば、長期投資すれば損をする可能性は低くなるわけです。




「3.手数料を安く抑えること」は、売買を繰り返したり、投資信託の運用手数料が高い商品を選ぶと手数料分損をするので、手数料の安い商品を選択したりして、無駄な手数料を支払って資産を減らすのはやめましょうという単純なことです。




勘違い3 投資せずに現金で手元に持っている方が安全

これは別記事を参照いただければと思います。


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要は現金で保有しているとインフレに弱いということです。現金で保有していると額面が変わらないので一見安全なように思えますが、100円のものが120円でないと買えなくなるような事態が起こると100円硬貨の実質的な価値は下がっていることになります。


約30年前の1990年頃には新卒の初任給は10万円台でした。私が就職した2010年代は20万円台です。つまり、約20年で現金の価値が半分になったということです。





以上3つの勘違いについて見てきました。またそれまでに極力損をしない方法も紹介してきました。分析を要する個別銘柄への投資は気が引けるかもしれませんが、世界経済全体の将来の成長にかけて全世界に投資する投資信託は、「やってもいいかな」くらいに思ってもらえましたでしょうか。


また投資といっても株や投資信託のみに限りません。現物の金(ゴールドバー)の購入や国債の購入も立派な投資です。きちんと調べたうえで、自分が納得できる選択をし、大事な資産を運用していただければと思います。


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