元祖は楽天経済圏から始まり、最近はau経済圏、docomo経済圏など、ポイントを絡めて一体化したサービスを提供する様々な経済圏が存在しています。
しかしお得・便利になった一方で、1つの経済圏の中に色々なサービスが存在し、何がどう組み合わさってお得になっているのか複雑で分かりにくくなっています。
今回はそんな経済圏の中から「au経済圏」を取り上げ、当サイトのメインである資産運用に絡む銀行・証券の分野を中心にどのようなサービスが提供されているのかを見ていきたいと思います。
〇au経済圏のサービス
au経済圏の主なサービスは下記の通りです。



※Money&Youより引用



楽天経済圏に負けず劣らず色々なことをやっているんだなぁという感想です。楽天と比較してネットショッピングでは劣っても携帯キャリア面で優位に立っているという印象です。
また三菱UFJフィナンシャル・グループや三菱商事とKDDI(auの提供会社)が懇意にしていることから、将来的なサービス拡張の可能性も存在します。
〇銀行・証券に関する優遇サービス
銀行と証券それぞれにおいてau経済圏のサービスを利用していることで得られるメリットは下記の通りです。






目立ったところとしては、
・auじぶん銀行において、全てのau経済圏を使えば普通預金金利が銀行最高水準の0.33%になります。
・auじぶん銀行において、全てのau経済圏を使えば住宅ローンの金利が0.15%引下げになります。
・「auマネーコネクト」を設定することで、三菱UFJ eスマート証券とauじぶん銀行の口座を共用することができます。
ちなみにau経済圏の中で銀行と証券だけを使用したいという場合でも、「auマネーコネクト」を設定することでauじぶん銀行の普通預金金利が0.13%になりますのでメリットが得られます。
〇三菱UFJ eスマート証券(旧auカブコム証券)に関するポイントサービス
銀行・証券の利用について、何をどうすればポイントがもらえるのか。
これが経済圏の肝になってきます。
今度は各取引や経済圏サービスと照らし合わせてそれを見ていきます。
但し、auじぶん銀行の場合は制度が複雑なため、まずは三菱UFJ eスマート証券(旧auカブコム証券)のポイント還元から見ていきます。



三菱UFJ eスマート証券のサービスでポイント還元を受けられるのは「投資信託クレジットカード積立」と「投資信託の保有」です。
「投資信託クレカ積立」の場合、auPAYカードを利用すると積立金額に関わらず金額の1.0%が還元されます。
さらに「NISA口座の保有」+「auPAYゴールドカードの使用」+「auマネ活プラン加入」で1年間だけ還元率が3.0%まで上がります。
但し、その後は2.0%まで落ちるので、auPAYゴールドカードの年会費とマネ活プランの費用を勘案して選択したいところです。
「投資信託保有」は文字通り投資信託を持っているだけでポイントがもらえる制度ですが、投資信託の商品と金額によって還元率が変わります。
人気の「e-MAXIS slim 全世界株式」や「e-MAXIS slim 米国株式(S&P500)」などの還元率は低く、金額問わず0.005%です。またau・UQモバイルでポイント還元される投資信託は4種類に限られます。
口座開設は下記からどうぞ。
〇auじぶん銀行に関するポイントサービス
auじぶん銀行の場合は、まずauじぶん銀行やau経済圏のサービスの利用度に応じてスタンプが貯まり、スタンプの数に応じてステージが決まります。
その後、auじぶん銀行の取引内容とステージに応じてもらえるポイント数が決まるという制度です。
au経済圏におけるスタンプの獲得数は下記の通りです。



au経済圏のサービスでスタンプの対象となるのは「auPAYアプリ」と「三菱UFJ eスマート証券」の2つしかありません。
あとはauじぶん銀行の利用度合いによってスタンプが貰えます。



auじぶん銀行でポイント対象となる取引とポイント数は下記の通りです。



この表より、「入金」「口座振替」の項目は月1回で各15ポイントが上限ですが、その他は金額に応じて得られるポイントが変わってきます。
「キャッシュレス決済」は10万円上限で150ポイント、「外貨自動積立」は5万円上限で750ポイント、FX取引は100回上限で1,500ポイント、合計で最大2,430ポイントを月に得られる計算となります。
余談ですが、ここで決定されるステージは得られるポイントに関わるだけでなく、振込手数料無料回数やATM利用料無料回数にも関わってきます。
当然、ステージが上がる方が優遇されます。
〇総括
今回はau経済圏について、auじぶん銀行と三菱UFJ eスマート証券(旧auカブコム証券)を中心に据えて見てみました。
au経済圏を利用しているメリットは主に金利の面で得られるでしょう。
三菱UFJ eスマート証券の優遇措置は正直大したことがありませんが、auじぶん銀行の金利優遇はお得に映ります。
Pontaポイントの還元率を見てみると、三菱UFJ eスマート証券・auじぶん銀行ともに、使い方次第で多くのポイントを得ることができます。
三菱UFJ eスマート証券で見ると、例えばNISA上限の1,800万円分を「eMAXIS slim 全世界株式」投資信託で保有した場合、得られるポイント数は900ポイント(1,800万円×0.005%)になります。
また投資信託のクレジットカード積立をauPAYカードで、上限の月額10万円行った場合、毎月1,000ポイントが手に入る計算です。
三菱UFJ eスマート証券とauPAYカードの組み合わせによる投資信託クレカ積立のポイント還元率は、他の証券会社と比較してもトップクラスです。
両方とも一度設定してしまえば毎月の作業は不要(引落用のお金は必要)なので、大した手間がかからずポイントを得ることができます。
他方auじぶん銀行のポイント還元は、ポイントを得るまでが少々大変ですが爆発力があります。
au経済圏におけるauPAYアプリの残高チャージと三菱UFJ eスマート証券とのauマネーコネクト設定でシルバーステージとなり、得られるポイントが通常時(レギュラーステージ)の5倍になります。
ちなみにシルバーステージにおいて得られる月間最大ポイント数は810ポイントです。
さらにauじぶん銀行のサービスを利用してプレミアムまでステージを上げれば、通常時の15倍のポイントが得られるようになり、各サービスを利用すれば月に2,500ポイント近くを得ることができます。
但し最初に述べたように、ポイントを得るまでに多くの取引を行う必要が出てくるため、ポイントの貯めやすさという点ではちょっと難しいかなと思います。
ただこれについては裏技があるようなので、気になる方はYouTubeなどで調べてみてください。
マネートピックさん動画より引用
今回はau経済圏の銀行と証券を中心に見てきましたので、他のサービスには触れておりません。他のサービスでもポイントが貯まるなどの優遇はありますので、総合的に判断してもらえればと思います。
また今回の趣旨であるau経済圏の銀行・証券において、銀行は普通預金金利と住宅ローン、最大獲得ポイント数に強みがあり、証券はポイント取得の容易さに強みがあることが見えてきたかと思います。
これらも参考に自分に合った銀行・証券会社を選択してください。