配当安定推移の住友系化学企業 住友精化の安定高配当株診断 

目次

〇会社概要と配当基準日


住友精化は住友グループ企業かつ住友化学の関連会社である化学メーカーです。主力製品は紙おむつ用の高吸水性樹脂で、売上の約75%を占めております。その他の事業として各種工業用ガスや微粒子ポリマー等も取り扱っています。海外比率は高く75%程度です。



住友精化は1944年に肥料を製造する会社として設立されました。戦後復興期の食糧増産に貢献するため肥料の増産を進めてきましたが、やがて肥料産業の変革期が訪れ主力製品を工業薬品に転換しました。その後、経営の多角化を目指して工業用ガスやポリマー事業に進出、やがて機能性樹脂も取り扱うようになります。1990年代からは吸水性樹脂事業が急拡大し、海外にも進出するようになります。現在ではアジアを中心にフランス・ベルギーにも拠点を構えるようになりました。


配当基準日:3月末

〇直近株価と配当額と利回り

 

 株価:5,060円

 配当額:200円

 利回り:3.95%


 配当利回りは4%に迫っております。



〇配当方針


配当性向30%以上を基準に安定的な配当実施を行うとのことです。また株主優待を実施しております。

〇過去10年配当とEPS(一株当たり純利益)


2019年はEPSが下がりましたが、前年と同じだけの配当を出しております。その他の事業年度では安定して利益を出しており、配当金も減配することなく安定しています。

〇時価総額と自己資本比率

 

 時価総額:706億円

 自己資本比率:67.9%


 住友の名を冠する企業にしては時価総額が低い印象です。自己資本比率は高めです。

 



〇過去10年間のチャート


※SBI証券より引用


パッと見の印象ではだいぶ株価の上下が激しいように思えます。最近は増配しているからか、2022年末に大きく株価が上昇してからもじわじわと株価を上げております。

〇総括

住友精化は住友化学の関連会社で住友グループの中堅化学メーカーです。事業の中心は高吸水性樹脂で、その他の事業も扱ってはいますが25%ほどです。中期計画ではエレクトロニクスガスの事業拡大を図っております。


配当に関しては安定しており、20年以上減配がありません。そのため日経累進高配当株指数という、累進配当を10年以上続けている企業から予想配当利回りが高い順に30銘柄を選出している指数の構成銘柄にもなっております。PERは約13倍と特別低いわけではありませんが、それでもこの30銘柄に入るだけの連続累進配当実績と利回りの高さは貴重です。同じ住友系の化学メーカーで住友御三家の住友化学は安定した配当をしていないので、本当に同じグループの同じ業種の企業かと疑いたくなる程です。株価の上下は激しいですが事業も安定しているため、長期保有して配当金を得るには適した銘柄だと判断します。

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