〇会社概要と配当基準日
ビジネスブレイン太田昭和は経営・システムコンサルティングやビジネスシステム開発を事業とする情報通信業の会社で、特に会計システムに強みを持っています。事業は2つのセグメントに分かれており、コンサルティング・システム開発事業とマネージメントサービス(BPO)事業となっておりますが、売上の8割近くはコンサルティング・システム開発事業が上げております。
ビジネスブレイン太田昭和は1967年に創業しました。現在の社名になったのは1986年になってからのことです。以降、通産省(現・経済産業省)の監査プログラムの開発を行ったり、会計関連のシステムの開発を続けてきました。2012年にはシンガポールに支店を開設、以降タイやベトナムにも支店を開設していきます。1991年にJASDAQ、2015年に東証一部上場を果たし、現在に至ります。連続増配年数は12年です。
配当基準日:3月末
〇配当方針
連結配当性向40%程度を目標としています。また株主優待を実施しております。
〇時価総額と自己資本比率
時価総額:290億円
自己資本比率:66.5%
時価総額は小さいですが、自己資本比率は高めです。情報通信業でも歴史のある企業なので、そう簡単に潰れることはないかと思われます。
〇過去10年間の配当とEPS(一株当たり純利益)含む平均等基本情報



平均配当額4円程度は2020年以降ならば適用されそうな金額です。配当性向は毎年大体20~30%程度です。
〇比較込20年シミュレーション
投資額を1百万円として、平均増配額から予想した今後20年の配当金累計を、利回り6%と5%の場合と比較した結果が下の表となります。



20年間の配当金累計額は5%安定配当株に届かない水準です。4%安定配当株を若干上回る水準ですね。
〇6%配当と同額を達成する株価シミュレーション



株価1,500円で6%安定配当株と同じ累計配当金額になります。
〇過去10年間のチャート



※SBI証券より引用
コロナ禍にも負けずに見事に上昇傾向です。何かない限り1,500円の株価まで下がることはないでしょうし、むしろ移動平均線は上向き、上昇傾向は続きそうです。
〇総括
ビジネスブレイン太田昭和は会計システムに強みを持つコンサル・システム関連の会社です。現在は社内のDX化を進めており、事業の効率化を図る他、新しい働き方などの社内改革にも取り組んでおり、また社会貢献活動にも力を入れている企業です。直近の2023年までの中期計画では、グループ企業間でのシナジー効果向上やM&Aの実施を掲げておりましたが、一定の成果を上げることができたようです。
配当は12年連続増配中で、2024年3月期も増配予定なので13年連続増配予定です。配当性向が今まで20~30%程度と低かったですが、会社としてはこれを40%まで引き上げる方針なので今後の配当金は上がりそうです。そのため平均増配額も上がることが見込めますが、一方で株価も上昇傾向にあるため20年累計配当金額が大きく改善することは見込めないと思われます。現時点においては長期保有で配当金を楽しむ銘柄としては他を当たった方が良いかと思われます。





