〇会社概要と配当基準日
グローブライドは釣り具を中心にゴルフ・テニス器具や自転車を取り扱っているスポーツ用品企業で、特に「ダイワ」ブランドの釣り具は世界でもトップクラスの評価を得ています。また元々世界的に釣り具の総合ブランドは珍しく、釣り具における同社の取扱商品の幅広さは群を抜いています。同社は目指す姿として、「ライフタイム・スポーツ・カンパニー」つまり人生を豊かにするスポーツの提案企業を掲げております。海外比率は40%程です。
グローブライドは1955年に松井製作所として輸出用のリール製造を行ったことで設立されました。1962年には輸出用だけでなく国内向けにもリールの販売を行うようになります。1966年には海外進出、1972年にはゴルフ用品の販売を行うようになり、1976年に東証一部上場を果たします。以後、テニス事業やサイクルスポーツ事業に進出し、海外各国にも拠点を設立します。そして2009年に現在の社名であるグローブライドに商号を変更します。連続増配年数は12年です。
配当基準日:3月末
〇配当方針
安定した配当の継続を基本としております。また株主優待を行っております。
〇時価総額と自己資本比率
時価総額:478億円
自己資本比率:49.8%
時価総額は小さいです。自己資本比率はまあ十分といったところでしょう。
〇過去10年間の配当とEPS(一株当たり純利益)含む平均等基本情報



増配平均額は5円近くですが、これは直近の増配額が大きいことが要因として挙げられます。どうも2022年以前は配当性向関係なく、毎年2.5円ずつ増配することを目標にしていた感があります。
〇比較込20年シミュレーション
投資額を1百万円として、平均増配額から予想した今後20年の配当金累計を、利回り6%と5%の場合と比較した結果が下の表となります。



20年間の配当金累計額は6%株に届かず、5.5%安定配当株と同水準が見込まれます。
〇6%配当と同額を達成する株価シミュレーション



株価1,875円で6%安定配当株と大体同じ累計配当金額になります。チャートを見ると、どうかなぁ、狙えるかなぁと悩みます。
〇過去10年間のチャート



※SBI証券より引用
意外とコロナの影響は株価には小さかった…わけでもないですね。ただ2021年後半に株価が爆上がりし、今は2,000円近辺まで落ち着いてきました。成長途中…と言えるほど歴史の浅い企業ではないため、ここからグンと上がってそのまま下がってこないということはちょっと考えにくいかなと思います。指値で待ち構えて上手くいけば1,875円で買えるかも分かりません。
〇総括
グローブライドは釣り具を中心としたスポーツ器具メーカーです。特に釣り具の品質や品ぞろえには定評があります。今後の事業展開としては、釣り具とデジタルとの融合があり、リールとスマートフォンアプリを繋げることでユーザーが様々なデータにアクセスできるようにすることを進めています。
配当は12年連続増配中です。暫くは毎年2.5円ずつの増配を続けており、配当性向はバラバラでした。直近2022年と2023年は大きな利益が出たためか、増配額も大きく増えています。でも2.5の倍数ですね。この2年の配当性向は15%未満でした。配当方針も漠然としていて掴みどころがありません。今回は増配額平均を4.72円としていますが、また2.5円を継続する可能性も十分にありますので、その場合は20年累計配当金もシミュレーションより減少します。正直言うと、直近の増配のせいで規則性が崩れたため、今後の企業方針が見えないので、増配は続くでしょうが将来の配当がどうなるか分からないです。分からないから手を出すか、敬遠するかは人によりますが、私ならば敬遠します。


