海外へは出ず首都圏で勝負! ヒューリックの連続増配株シミュレーション 

目次

〇会社概要と配当基準日


ヒューリックは東京23区を中心とした不動産賃貸事業を主力とする不動産デベロッパーで、元々は旧富士銀行(現みずほ銀行)の銀行店舗ビル管理からスタートした企業です。そのため株主には明治安田生命や損保ジャパン、東京建物、芙蓉総合リースなど、安田財閥系の企業が多く見られます。事業はオフィス・銀行店舗・商業施設などの不動産賃貸事業が中心で、他にも不動産投資や開発事業、保険事業も行っております。同社の特徴として、保有しているオフィスビルの約8割が駅近にあることや、空室率が低めで安定していることが挙げられます。


ヒューリックの前身は1957年に設立された日本橋興業株式会社で、前述の通り旧富士銀行の店舗ビル管理からスタートしました。その後創業50年目の2007年に社名を現在のヒューリックとし、翌年東証一部に上場しました。連続配当年数は12年です。余談ですが社会貢献活動として将棋に注力しており、将棋のタイトル戦に特別協賛したり、女流将棋のタイトル戦を創設したりしています。

配当基準日:12月末

〇配当方針

配当性向40%以上で安定した配当を継続することを基本方針としています。また株主優待制度も行っております。

〇時価総額と自己資本比率

時価総額:1兆1,729億円

自己資本比率:30.9%


時価総額は1兆越えで、不動産(非住宅)部門では財閥系3社に次いで4位の高さです。



〇過去10年間の配当とEPS(一株当たり純利益)含む平均等基本情報



増配平均額は4円ちょいで割と安定しています。配当性向も40%程度です。空室率の低い物件を多く保有し、そこからの賃貸料収入を主な収益源としていることから、安定した配当ができるのでしょう。


〇比較込20年シミュレーション

投資額を1百万円として、平均増配額から予想した今後20年の配当金累計を、利回り6%と5%の場合と比較した結果が下の表となります。





現時点では6%安定配当株にわずかに届きませんが、まあ同程度の累計配当金が得られる計算です。

〇6%配当と同額を達成する株価シミュレーション




株価1,525円で6%安定配当株と同じ累計配当金額になります。十分狙える株価の範囲です。

〇過去10年間のチャート


 ※SBI証券より引用



最近こそ上がっていますが株価はまあ上下幅が激しい。景気に連動しているのでしょう。低い時は1,000円を切りますし、そうでなくても1,100円くらいなら待っていれば狙えそうな株価水準です。



〇総括

ヒューリックは銀行店舗の管理から出発した不動産デベロッパー会社です。デベロッパーとは言いますが、実際は好立地に存在する商業・オフィス等不動産からの賃貸料収入が主な収益源となっていて、空室率も低く安定した収入を得られています。またホテルや老人ホーム、物流施設などの新領域への進出を進める一方、マンション開発・地方進出・海外進出は行わない方針で、自社の強みをとことん生かす経営方針を採っています。

配当は12年連続増配中で、2023年12月期も増配予定なので13年連続増配予定です。上場以来増配を絶やしたことはありません。配当方針は配当性向のみ定めておりますが累進配当やDOE等は定めておりません。ただし収益の柱が不動産の賃貸料収入ということで割と安定した経営ができることから、減配の可能性は低いと思われます。また会社側も上場以来増配を続けているという自負があるため、今後も増配を続ける可能性は高いです。事業の主戦場としている首都圏近郊は今後も需要が見込まれると思われるため、そこから賃貸料収入を得るビジネスモデルを構築している同社の株は安心して保有できるのではないでしょうか。

あわせて読みたい
取引手数料やポイントなどに各社特徴!株初心者にもおすすめ大手ネット証券会社6社を徹底比較! 証券口座開設に悩んでいる人必見!「SBI証券」「楽天証券」「三菱UFJ eスマート証券」「マネックス証券」「松井証券」「GMOクリック証券」のネット証券大手6社を徹底比較!手数料が安い会社、外国株式が豊富な会社、初心者が使いやすい会社など、証券によってサービスに違いあり!これを読めば自分にぴったりの証券会社が見つかります!







  • URLをコピーしました!
目次