NTT系列の電気通信インフラ会社 エクシオグループの連続増配株シミュレーション

目次

〇会社概要と配当基準日


エクシオグループはNTT系列の会社で、インターネット回線や通信関連の工事を行う電気通信工事会社の大手企業です。事業内容としては、電気通信設備工事だけでなく、水処理設備構築などの都市インフラ部門やシステムソリューション部門も行っており、売上比率もこの3事業でバランス良く分散しています。今後はESG経営はもちろんのこと、M&Aやイノベーション推進を行うことを掲げています。


エクシオグループは1951年にNTTの電話工事会社として事業を開始しました。その後1980年代にはSI事業や環境事業に進出し、2000年代に入るとM&Aも積極的に行って事業拡大を図ってきました。尚、大株主にNTT系列の会社は現在存在しません。同社の連続増配年数は11年です。

配当基準日:3月末

〇配当方針

安定的かつ継続的な配当を目指しております。また具体的な数値として、DOE(連結自己資本配当率)3.5%を目途としております。そのため業績が著しく悪化しない限りは安定した配当が期待できそうです。尚、同社は株主優待を行っていましたが、25年3月期に廃止し、配当や自己株買いに還元を集約する方針です。

〇時価総額と自己資本比率

時価総額:3,488億円

自己資本比率:55.8%


自己資本比率は十分な水準かと思います。



〇過去10年間の配当とEPS(一株当たり純利益)含む平均等基本情報



増配額は8円平均でまあ納得できる程度のばらけ具合です。2020年と2021年の間にEPSは跳ね上がっているにも関わらず増配額を2円にとどめているのは、2020年の配当性向が50%を超えていたため高いと判断し、2021年に配当性向を37%まで戻したことが理由と思われます。言い換えれば、安定配当を継続するために利益が上がるままに配当をするわけではない会社だとも言えますので、業績が悪化しても減配なし、もしくは少額の増配を行う可能性は高いと思われます。


〇比較込20年シミュレーション

投資額を1百万円として、平均増配額から予想した今後20年の配当金累計を、利回り6%と5%の場合と比較した結果が下の表となります。





現時点で6%安定配当株と肩を並べる累計配当水準になっています。

〇6%配当と同額を達成する株価シミュレーション




株価が3,275円まで上がると、6%安定配当株と同じ累計配当金が得られる計算となっております。

〇過去10年間のチャート


 ※SBI証券より引用



通信関連の工事を行う会社のためか、コロナ禍でも株価は下がりませんでした。今は比較的高い水準にあるので、2,500円くらいを狙いたいところです。



〇総括

エクシオグループは1951年にNTTの電話工事会社として設立された、電気通信関係をメインとしたインフラ系の工事会社です。事業は主に3つ存在し、それぞれがバランス良く稼いでいます。

配当は11年連続増配中で、2024年3月期も増配予定なので12年連続増配予定です。同社の配当の仕方を見ていると、利益が大きくなったからその分大きく還元しようとするのではなく、安定して配当しようという方針のように思えます。また配当方針にDOEを取り入れていることから、安定配当を会社の方針としても示していると言えます。問題は業績ですが、同社は大手通信インフラ会社3社の内でもトップクラスの規模を持っており、また通信以外にもインフラ工事を行っていることから安定した業績が見込めるものと思われます。今後は老朽化したインフラ設備の工事も増えることが予測されることから、中長期的には業績は向上し、連続増配が続くことが期待できる銘柄だと判断します。

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