哺乳瓶以外に離乳食やベビーカーでも大活躍 ピジョンの安定高配当株診断

目次

〇会社概要と配当基準日

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ピジョンはベビー用品を取り扱うメーカーで、哺乳瓶の製作を起源とする企業です。哺乳瓶だけでなく、離乳食やおもちゃなど、総合的に取り扱っていまが、中でも哺乳瓶は世界シェアトップクラスを誇ります。




同社はベビー用品を取り扱っていることから、日本・中国をはじめとした出生率の低下は課題となっています。それに対応するため哺乳器の新モデルの販売を行い製品のブラッシュアップを行ったり、北米やアフリカへの進出を計画しております。またグローバル単位で見た出生率のカバー率は5割程度であることから、既進出市場でもシェア拡大の余地があるものと捉えられています。


配当基準日:12月末

〇直近株価と配当額と利回り

 

 株価:1,588円

 配当額:76円

 利回り:4.79%

株価は10年ぶりの安値レベルまで下がっています。そのため利回りも上がっています。また同社は2010年から2022年まで連続増配を続けていました。2023年12月の配当が前年と同額になったため連続増配が途切れましたが、10年以上減配しておらず、仮に2023年12月も増配ならば連続増配株として紹介する予定でした。



〇配当方針

現在の配当水準を維持した上での安定的な配当継続としています。明確に累進配当を謳っているわけではありませんが、過去の実績も勘案し、実質累進配当と考えてよいかと思われます。

〇過去10年配当とEPS(一株当たり純利益)


2021年から配当金がEPSを上回っていますが、赤字になっているわけではありません。ここから業績を盛り返せるかが注目です。

〇時価総額と自己資本比率

 

 時価総額:1,914億円

 自己資本比率:77.24%

EPSは少し不安な数値でしたが、自己資本比率は十分に高い数値なので余力はありそうです。



〇過去10年間のチャート


※SBI証券より

コロナの影響および、2023年12月度の業績が企業計画に満たなかった影響で10年来の安値まで株価を下げています。逆に言えば、10年間は株価が今よりも高く最高6,000円近くまで上げていたことからチャンスと捉えることもできるかもしれません。

〇総括

ピジョンはベビー用品全般を取り扱い、特に哺乳器に強みを持っておりそのシェアは世界でもトップクラスの企業です。

業績はコロナや為替の影響を受けて最近ではやや足踏みしている感がありますが、世界的な視野で見た場合はまだ売上拡大の余地があります。国内や中国、先進各国では出生率の減少が問題になっていますが、他方アフリカやインドなどの地域ではそうでもないことから、グローバル戦略を上手く軌道に乗せることができれば更なる業績拡大も期待できそうです。


配当は10年以上連続で増配していた実績があり、直近でも減配がなく、かつ配当方針でも現状の配当を維持した安定配当を目指す旨が示されていることから、業績に大きな問題が生じなければ今後も安定した配当が得られるものと考えます。利回りも5%に迫る高さを出していることから、会社の知名度は無いかもしれませんが、安定高配当株銘柄と言えると判断します。

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