CLUB JTでploomX販売に力 JT(日本たばこ産業)の安定高配当株診断 

目次

〇会社概要と配当基準日


JT(日本たばこ産業)は日本で唯一たばこを製造・販売している会社です。元々は「日本専売公社」という国の組織でしたが、1985年に民営化が成され、現在に至っています。

国内では他にたばこを扱う会社が無いため当然業界1位、世界でも3位のシェアを誇っています。筆頭株主は財務大臣です。傘下に医薬品の「鳥居薬品」と食品の「テーブルマーク」が存在します。

配当基準日:12月末

〇直近株価と配当額と利回り

 株価:3,765円

 配当額:188円

 利回り:4.99%

言わずと知れた高配当株なので、利回りは高めです。但し2024年現在では日本は全体的に株価が上昇しているので、JTの中ではこれでも低めの利回りと言えるでしょう。

〇配当方針

配当性向75%程度を目安としています。

〇過去10年配当とEPS(一株当たり純利益)


ここ10年間は赤字がありません。また配当も毎年EPSの範囲に収まっており、無理のない配当をしていることが分かります。2021年に減配していますが、前年度と比較して大きな金額ではなく、安定した配当が見込めると言えるでしょう。

〇時価総額と自己資本比率

 時価総額:75,980億円

 自己資本比率:55.2%

時価総額は会社四季報の食品部門で1位、自己資本比率も高めで経営も安定しています。

〇過去10年間のチャート


※SBI証券より引用

ここ3年間は株価が上昇傾向です。現在でも約5%の利回りを誇りますが、時期によっては利回り6%超になることもあります。7%はちょっときついかな…。

〇総括

JTは高配当株として個人投資家にも人気の銘柄です。実際、2024年の新NISA開始直後にはネット証券5社での買い付け額で個別銘柄1位になりました。

ただ扱っている製品がたばこであり、日本をはじめ先進国では嫌煙の潮流にあるため、一部の投資家には危険な銘柄として認識されています。

しかしながら、たばこ産業は日本だけでなく世界的に見ても競合プレーヤーが少なく、競争が起こりにくい業界です。

またJTの場合、伝統的な紙巻きたばこは国内ではなく海外で主に収益を上げており海外比率は73%にのぼります。国内および先進国では加熱式たばこ等、新型のたばこに力を入れております。

紙巻きたばこにおいても、先進国では消費者の多忙やストレスの多い生活が、途上国では消費者の所得増加が引き金となって、世界レベルで見た場合の市場はむしろ拡大しております。

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※Mordor Intelligenceタバコ市場規模と市場規模株式分析より引用

日本では昨今あまり見なくなったたばこですが、国別の消費者数を見ると1位は中国、以下インドネシア、アメリカ、ロシア、トルコと続いており、海外ではまだまだ嗜好品として現役であることが分かります。 利回りが高く配当も安定していること、今後も含め手堅く業績を上げることができるであろうことから、JTは今後も安定的に配当を出してくれる安定高配当株と言って差し支えない銘柄だと判断します。

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