隠れ優待も多い バフェットも投資した人気株 三菱商事の安定高配当株診断

目次

〇会社概要と配当基準日

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三菱商事は三菱御三家(三菱重工業・三菱商事・三菱UFJ銀行)の一角で総合商社Topの企業です。2023年度の純利益はライバルの三井物産と共に1兆円を超えました。資源と非資源のバランスが良く、総合商社の中では総合力No.1とも言われています。その平均給与も非常に高く、2023年の平均給与は総合商社でもTopの1,939万円です。さぞ優秀な人材が集まっているのだろうと期待してしまいます。
総合商社はトレードのほかに事業投資も行っており、三菱商事の場合はローソンやケンタッキー、伊藤ハムなどが関連会社になっています。最近では洋上風力発電にも力を入れています。

配当基準日:3月末

〇直近株価と配当額と利回り

 株価:2,542円

 配当額:70円

 利回り:2.75%

投資の神様とも呼ばれる米国のウォーレン・バフェット氏が日本の五大商社(三菱商事・三井物産・伊藤忠商事・住友商事・丸紅)の株を購入したことが公表されてから、五大商社株は上昇しております。三菱商事も例にも漏れず株価が上昇し、2023年末に1対3の株式分割を行いました。利回りは高くないですね。

〇配当方針

30~40%程度の総還元性向(自社株買い含む)で、持続的な利益成長に応じて増配を行う累進配当としています。

〇過去10年配当とEPS(一株当たり純利益)


2016年は赤字、2021年は資源の不調やローソンの減損でEPSが下がっていますが、それ以外は配当の3倍程度のEPSを叩き出しており、企業自体は安定していると思われます。

累進配当を謳っていることもあり、今後も安定して配当を出してくれるでしょう。

〇時価総額と自己資本比率

 時価総額:10.1兆円

 自己資本比率:38.3%

時価総額は10兆円越えで正に日本を代表する企業と言って良いでしょう。自己資本比率も問題なさそうです。

〇過去10年間のチャート


※SBI証券より

先述したバフェット効果もあって、2022年辺りから株価が上昇しています。また2023年はウクライナ戦争による資源高で業績が上がることが見込まれていたため、株価が急上昇しました。それまでは1,000円前後をうろちょろしていますね。

〇総括

三菱商事は日本を代表する三菱財閥御三家の一角であり、企業単体でも商社Topの純利益や10兆円越えの時価総額を誇る巨大企業です。三井物産ほどではありませんが資源比率が高めなため、資源価格に影響を受けやすいですが、それを補う非資源分野も強いため、安定した利益が見込めます。また配当方針も累進配当を導入していることから、安心して保有し続けられる銘柄と言えるでしょう。

惜しむべくはその利回りで、2.75%は高いとは言えません。2022年で株価が4,000円台(2024年1月に株式を3分割しています)だったときも利回りは3.31%と、安定してはいますが高配当株かと言われると少々疑問符が残ります。五大総合商社では住友商事や丸紅の方が利回りが良いので、そちらと比較検討しても良いかもしれません。

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