Q.将来株価が上がる銘柄を教えてください!
→A.そんなん知ってたら今頃俺は大金持ちじゃい!!!
どの株が上がるかなんて、未来予知でもできない限り分かりません。私もテクニカル分析という、チャートを読んで直近の株価を予測することをして利益を出したこともありましたが、損失を出したことも多々あります。
ただ過去の事例を見ていて、「こんな株って上がっているな」というものの特徴が幾らかありますので、今回はそれを記事にしたいと思います。
くれぐれも断っておきますが、未来の株価なんて神様や未来人でもない限り分かりません!過度な期待は決してしないよう、あくまで読み物の一つくらいに考えておいてください。
また、以下4つの特徴は全てにあてはまる必要はありません。紹介している銘柄も1つの特徴にしか当てはまらないものが多々含まれます。
〇時価総額の低い小型成長株
いわゆる小型成長株投資というものです。時価総額が500億円以下の株式に投資をし、成長を待ちます。上手く当たれば10倍株になるのも夢ではありません。
時価総額は「株価 × 発行済株式数」で決まりますが、株価は何で決まるかと言うと、その一つの要因に企業の業績が挙げられます。日本の場合、一般的には売上高1兆円と売上高1000億円の企業では、売上高1兆円の企業の方が時価総額は高いです。(売上高や純利益では上回っているのに、欧米企業の方が時価総額が高いのが日本や中国の現状だったりします。)
で、時価総額日本トップの46兆円を誇るトヨタ自動車が時価総額を2倍にするのと、時価総額100億円の企業が時価総額を2倍にするの、どちらが簡単でしょうか。
テストの考え方とちょっと似てますね。テストで70点取れる子を90点に伸ばすのと、20点しか取れない子を40点まで伸ばすの、どっちが簡単という話です。
トヨタ自動車が時価総額を2倍に伸ばすには、現在の売上高の2倍、つまり40兆円稼がなくてはいけません。
一方100億円企業ならばトヨタよりもはるかに少ない売上を上乗せするだけで2倍になります。
大型株はすでに成長しきっているので伸びしろがあまりありません。対して小型株はまだ規模が小さいため、伸びしろがあります。その伸びしろに賭けるのが時価総額の低い小型成長株投資です。
小型成長株で成功した例としては、楽楽精算でおなじみの「ラクス」、工具通販の「MonotaRo」が挙げられます。
あと今では信じられませんが、かつては「RIZAP」もそうでした。
含み益
ずっと高いと
思うなよ
小型成長株はすぐにドカンと株価が上がることは期待できません。10年とかの長期スパンで見るべき銘柄です。
一つ気を付けたいのが、時価総額が低ければ良いのではなく、毎年売上や純利益を増やし続けている銘柄であることが重要です。時価総額が低いまま成長が終わってしまった企業もありますので。
書店では割と「小型成長株で1億円」みたいな本を見かけるので、当たる人は当たるのでしょうね。
〇上場して日の浅い銘柄
新規上場(IPO)銘柄は博打と言われることもありますが、中には上場してそのまま株価が上がり続けた株もあります。
例えば先端半導体の設計を行う「ソシオネクスト」は2022年10月に上場して、2023年6月には株価5倍に跳ね上がっています。
同じく半導体製造装置メーカーの「KOKUSAI ELECTRIC」も上場わずか2ヶ月で1.5倍まで株価を上げています。
また少し時間がかかりましたが、「ベイカレント・コンサルティング」も2017年に上場し、5年後には30倍近くに上がっています。
〇政策銘柄
昔から相場格言で「国策に売りなし」と言います。
国が力を入れている分野の株は上がりやすいと考えられています。
今でいうならば、防衛費の予算増額に影響を受けるのは「三菱重工業」。防衛関係の製品を生産している同社は、2023年4月から一時期株価1.5倍にまでなりました。
また半導体検査装置企業の「レーザーテック」は、10年間で株価75倍にまで膨れ上がりました。
水素販売でシェア7割を誇る「岩谷産業」は、脱炭素の動きを受けて1.7倍まで株価を伸ばしました。
〇時勢銘柄
「時勢銘柄」という呼び方が正しいのかは分かりませんが、要するに世の中の動きを反映した結果、株価が上がった銘柄のことです。
例えばコロナ禍では外出が制限され、巣籠需要が増大しました。それにより物流量が増え、コンテナ船の需要が増えた結果、海運株大手3社の「日本郵船」「商船三井」「川崎汽船」は株価を10倍近くまで上げました。
またウクライナ戦争で資源高となった結果、資源を売買する総合商社の業績は上がりました。それ以上に追い風となったのは、世界的投資家のウォーレン・バフェット氏が5大総合商社(三菱商事・三井物産・伊藤忠商事・住友商事・丸紅)の株を保有したというニュースでした。これにより5大総合商社株は高騰。丸紅は株価が倍になりました。
そのほかにも、鬼滅の刃ブームで「KADOKAWA」の株が5倍に膨れ上がったりもしています。
以上が私の思う成長株の特徴です。ただ成長株に投資をする目的というのは、資産を手早く増やすというところにありますから、その目的においてはトレードなど他の手段もあるわけです。資産を手早く増やす手法として、そのようなセミナーを行っている企業もありますので、ご興味のある方は下記のボタンからどんなもんか様子を見てみてください。
〇私の持っている成長株4銘柄
最後に、私が保有している成長株をご紹介します。私は上がると思って保有していますが、どうなるかは分かりません。上がってほしいですがね。
・M&A総研HD(9552)
→M&A仲介を行う会社です。主には中小企業を取り扱っています。これら
企業には跡継ぎ問題など、事業を存続できない理由があり、その企業数は
年々増加しています。その企業をM&Aを通じて存続させるのがM&A総研
HDの仕事です。
需要があるというのもそうですが、同社は本来年単位で時間のかかるM&A
業務を、同社独自のシステムを使ったマッチングで最短4か月で契約合意
にこぎつけるというスピード感が売りになっています。
また同社は業務効率化では日本最先端クラスと言って良い「キーエンス」
出身の社員が多く、業務効率の改善を図る企業文化が存在します。
M&A関係の企業は「日本M&AセンターHD」が一時期時価総額1兆円を達
成しました。「M&A総研HD」の時価総額は現在約1000億円程度なので、
事業内容含めて10倍株のポテンシャルがあると考え、保有しています。
・オキサイド(6521)
→半導体検査装置に使うレーザーなどの光製品を扱う会社です。同社は半
導体ウェハの欠陥検査装置で使用する単結晶の製造で世界シェア95%を誇
るニッチトップ企業です。最近ではイスラエルの企業を買収し、「オキサ
イド」の光技術とのシナジーを利用して量子コンピュータの分野にも進出
しています。
半導体検査装置は上でも挙げた「レーザーテック」の時価総額が3兆円で
す。「オキサイド」の時価総額は350億円程度なので、100倍株を期待しつ
つ、現実的には30倍でも行ってくれればうれしいなといった感じでしょう
か。正直第二の「レーザーテック」を期待しているんですがね。
・プロジェクトHD(9246)
→DXに関するコンサルティングを行う会社です。DXは国策に該当すること
や、同社の方針としてストックビジネスとして事業を強化しようとしてい
ること、また優秀な人材を集めて成果主義で評価をしていることから興味
を持ち、保有に至りました。
ただ最近は新卒採用者の育成が上手くいっておらず、業績が悪化して株価
が大きく下がりました。このタイミングでSBI HDが資本業務提携の話を
「プロジェクトHD」に持ち掛けています。
SBI HDは同社の上場時から大株主の一人であるため、もしかしたら将来SBI
HDの参加に入るようなことがあるかもしれません。
・ソシオネクスト(6526)
→上でも紹介した上場して日の浅い銘柄であり、半導体部門という政策銘
柄でもあり、時勢銘柄でもあります。日本で唯一先端半導体の設計を行っ
ているファブレス(工場を持たない)企業です。日本国内に競合他社は存在
しません。
現在は世界的にAIブームであり、自動運転技術や通信規格6Gへの対応など
で先端半導体の需要が高まっています。同社は自動車メーカーなど他社と
一緒に、その企業の欲している先端半導体をオーダーメイドで作っていま
す。
2023年は「ソシオショック」と呼ばれるストップ安もあり、現在の時価総
額はおよそ5000億円です。しかしながら、同社の最高値の時点では時価総
額1兆円を達成しています。
同社は先端半導体の設計業務を事業化してから日が浅いこともあり、本格
的に収益が増大するのは2026年度としています。
しかしながら現時点でも英国アーム社や台湾のTSMCなどの世界的企業と
協業を決めていたり、トヨタ自動車等日本の大手自動車メーカーや半導体
企業で構成された自動運転向け半導体研究の組織に呼ばれたりと、その技
術力の高さと同社へのニーズがうかがえます。
今の時点から2倍まで株価が上がる可能性は高いと個人的には見ており、
将来的には2~3兆円規模の時価総額を誇る企業になっても不思議ではない
と思っております。
以上、4銘柄をご紹介しました。まあ、当たるも八卦、当たらぬも八卦ということで…、当たらなくてもご容赦ください。